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クレジットカードのリボ払いは地獄でヤバい?安全に使うためには?

クレジットカードのリボ払いは地獄でヤバい?安全に使うためには?

クレジットカードの支払い方法には一括払いやボーナス払い、分割払い、リボ払いといったものがあります。

クレジットカードというと、口座を登録さえすれば勝手に支払いが終わるので、支払い方法についてはあまり意識されていない方も多いかもしれません。

それでは、こういった支払い方法は、具体的にはどのようなものなのでしょうか?

ここでは、クレジットカードのいリボ払い・分割払いの内容や実態等について解説していきます。

目次

クレジットカードのリボ払いは地獄でヤバい?

クレジットカードのリボ払いは地獄でヤバい?

クレジットカードの主な支払い方法の中の1つ「リボ払い」をネットで検索すると、危険・地獄といったネガティブなワードがたくさん出てきます。

クレジットカードに詳しくない方でも、リボ払い=やばいというイメージは持っているかもしれません。

実際にリボ払いに対する声を拾っていくと、様々な声が聞かれます(一例は以下の通り)。

  • リボ払いにしてたら毎月返済額を使用額が上回っていて、気付かないうちに借金が100万円近くに膨らんでいた
  • イオンカードで海外ATM使ったらリボ払いだったのかよ… 恐ろしい金額使ってしまってる…
  • 貯金ないから、リボ払いかな
  • 『リボ払い 借金地獄』ってググってみるとかなり体験談が出てくる
  • 昨日ちょっと使いすぎたなぁと思った矢先、クレカ会社からリボ払いの案内メールが届く 心を読まないでくれ

様々な声がありますが、こういうものを見ているとリボ払いを使う気はなくなってしまいます。

そうはいっても、具体的にリボ払いの何が地獄なのか?は、あまり知らない方が多いのではないでしょうか。

例えば

  • リボ払いで10万円を5000円ずつ21回に分けて支払う
  • 分割払いで10万円を24回に分けて支払う

実際にこの2つのシミュレーション結果を比較すると以下の通りです。

リボ払いで10万円を5000円ずつ21回分割払いで10万円を24回
お支払い完了年月:2024年11月
お支払い回数 21回
お支払い総額 112,990円
内元金 100,000円
内手数料 12,990円
10万+10万×0.1608=116,080円(支払総額)
これを24回に分けて支払う

リボ払いはなぜ地獄だとかヤバいと言われる?

一見リボ払いの手数料は逆に安いように感じます。それにも関わらず、リボ払いが地獄でヤバいと言われるのはなぜでしょうか?

これは、リボ払いで30万円を5000円ずつ支払ったときのシミュレーション結果をご覧になればわかるのではないでしょうか(以下再掲)。

  • お支払い完了年月 2029年 3月
  • お支払い回数 61回
  • お支払い総額 413,986円
  • 内元金 300,000円
  • 内手数料 113,986円

リボ払いでは、いくら使っても1月当たりの支払い金額が増えない代わりに「支払い回数だけが増えていき、どんどん支払いが後回しになっていく」ということが起こります。

リボ払いの罠はこの「いくら使っても月当たりの支払い金額は増えないので、危機感を感じないまま使いすぎてしまう」という点です。

多く使ってしまったにもかかわらずひと月あたりの支払い金額は変わらないので、いつになっても支払いが終わらないという事態に繋がることもあります。

また支払いが終わらなければ、そのぶん多くの利息が発生するため、結果的に思わぬ形で手数料が膨れ上がってしまいます。

特に厄介なのはリボ払いの中でも月あたりの支払い金額に手数料が含まれる支払い形式の場合で、この場合手数料が膨れ上がるほど支払いに占める手数料の割合が増加していきます。

そうなると、いつまでたっても支払いが終わらず、さらに手数料を取られていくという無限ループに陥ってしまいます。

この点が返済期間や利息込みの返済金額が最初から明確になっている「分割払い」との大きな違いです。

リボ払いはばむしろ分割払いより手数料が安く済むケースもあるので、使うこと自体がダメというわけではありません。

ただし「無計画に使って支払い回数が膨れ上がると、手数料もその分膨れ上がってしまう」ということは必ず意識しておくべきと言えるでしょう。

「一度使ったら返済が済むまで使わない」など、自分なりに使いすぎないようルールを設けて利用することをおすすめします。

使いこなせる自信がない場合は最初からリボ払いはやめておきましょう。
(カード会社がリボ払いを推してくるのはそれだけ手数料で儲かるからです)

クレジットカードの「リボ払い」と「分割払い」の違いは?

クレジットカードの「リボ払い」と「分割払い」の違いは?

リボ払いと分割払いの違いを一言で言うと以下の通りです。

  • リボ払い・・・毎月の支払額が一定
  • 分割払い・・・支払い回数が決まっている

どちらも利息額がかかりますが、全体的に「リボ払い」のほうが高い傾向にあります。

参考までに主要カードの手数料はそれぞれ以下の通りです。

カード名分割払いの実質年率リボ払いの実質年率
三井住友カード12~14.5%15%
楽天カード12.25~15%15%
dカード12%~14.75%15%

全体的にリボ払いの方が実質年率で見ると手数料が高い反面、分割払いでも回数が増えると結構な手数料がかかることがわかります。

注意点としてこれは「実質年率」なので、「常にリボ払いの手数料が分割払いより高い」とは限りません。

実際に手数料のシミュレーションをしてみました

計算式を羅列してもイメージしにくいと思いますので、実際にカード会社のシミュレーションシステムも使いながら、リボ払い・分割払いを使った場合に実際に払うことになる金額・利息を見ていきましょう。

リボ払いのシミュレーション

三井住友カードのシミュレーションシステムを利用し、実際にリボ払いのシミュレーションをやってみました。※元金定額コース

2024年3月から、10万円を毎月5000円+手数料をリボ払いで支払ったときのシミュレーション結果は以下の通りとなりました。

  • お支払い完了年月:2025年11月
  • お支払い回数 21回
  • お支払い総額 112,990円
  • 内元金 100,000円
  • 内手数料 12,990円

「地獄」といわれるリボ払いですが、これだけ見ると案外普通?

続いて、30万円を5000円で支払ったときのシミュレーション結果を見てみましょう。

  • お支払い完了年月 2029年 3月
  • お支払い回数 61回
  • お支払い総額 413,986円
  • 内元金 300,000円
  • 内手数料 113,986円

手数料11万となり、1/3以上の手数料がかかってしまう結果になりました。

ちなみに30万円でも月々の支払金額を2万円に設定してリボ払いをすると、結果は以下の通りになります。

  • お支払い完了年月 2025年 6月
  • お支払い回数 16回
  • お支払い総額 329,616円
  • 内元金 300,000円
  • 内手数料 29,616円

一気に手数料は10%以下になりました。

このように見ていくと、リボ払いは月々の支払額の割に高額な支払いをしてしまうことによる「支払い回数の増加」が、文字通りの「地獄」と化していくと考えられます。

分割払いをシミュレーション

同じ三井住友カードで分割払いで支払うと、トータルで100円当たりの手数料は以下の通りです※一部のみ表示

  • 3回→2.01円
  • 6回→4.02円
  • 12回→8.04円
  • 24回→16.08円

実際に少しシミュレーションすると、以下のような感じですね。

10万円のものを24回分割払い支払総額は10万+10万×0.1608=116,080円
※これを24か月にわたって支払う
10万円のものを6回分割払い支払総額は10万+10万×0.0402=104,020円
※これを6か月にわたって支払う

こうやって見ていくと、回数を増やすほど手数料がかなり高くなることがわかります。

ただし支払う合計金額と月あたりの支払い額、返済が完了するまでの期間は支払った時点で固定であるため、リボ払いと比べれば返済までの見通しが立ちやすく、リスクの小さい支払い方法です。

クレジットカードの主な支払い方法一覧

クレジットカードの主な支払い方法一覧

またリボ払いだけでなく「分割払い」も、リボ払いと同じく手数料を要するため、注意が必要な支払い方法です。

1回払い

もっともオーソドックスな支払い方法で、利用者側が手数料を負担する必要はありません。日本では8割以上がこの一回払いで決済されているようです。

特段の事情が無い場合であれば、この一回払いを使うのがおすすめです。

ただ海外で使った場合、一回払いに限った話ではないですが、為替手数料や取り扱い手数料、現地ATM手数料は必要になります。

2回払い

支払を2回に均等分割し、2か月にわたって支払う支払い方法です。

分割払いの一種のようなものではありますが、通常2回払いであればクレジットカード利用者に手数料は必要ありません。

2回払いは世界的に見ても特殊な決済方法とされていて、もともと分割払いが認められていなかった銀行系クレジットカードにおいて、「分割払い」の定義が3回~の分割払いであることから生まれた支払い方法と言われています。

リボルビング払い(リボ払い)

ひと月に支払う金額を一定にして支払っていく支払い方法で、割賦枠の範囲内であれば幾らでも利用できます。

利用料金が大きくなっても支払いは一定の金額ですむので、気軽に買い物ができますが、それがかえって落とし穴になるケースが多いです。

リボ払いには所定の手数料を要し、ひと月に支払う金額には手数料が含まれる場合も含まれない場合もあります。

手数料を含まない場合は厳密に言うと月あたりの支払う金額に手数料が上乗せされていくので、月あたりの支払い金額は一定ではありませんが、こちらの形式の方が支払いは早く終わりやすいです。

「リボ地獄」とも呼ばれるリボ払いですが、具体的にどのようなものなのかは、後ほど改めて解説します。

参考サイト一般社団法人日本クレジット協会
リボ払いの特徴と利用上の注意

分割払い

分割払いも世界的には珍しい支払い方法といわれます。

分割払いの回数は3~60回ほどが一般的で、カード会社側が指定している回数の中から選択可能です。また、3回以上の分割払いは手数料が必要になります。

分割払いはリボ払いと比べると地獄扱いされるケースは少ないですが、回数が多くなればなるほど手数料も多くかかってくるので注意が必要です。

ボーナス払い

ボーナスシーズン(6,7,8月または11,12,1月)にまとめて支払う方法です。夏または冬のボーナス時に一括で支払うボーナス1回払いと夏と冬のボーナス時に2回で分けて支払うボーナス2回払いがあります。

通常ボーナス一回払いであれば手数料はかかりませんが、2回払いの場合手数料がかかってくる場合が多いです。

またリボ払いや分割払いを選んだ際にボーナスからも支払う「ボーナス併用払い」を選択できるケースもあります。

キャッシングで支払う

「キャッシング」は、クレジットカードを利用して現金を下ろすことで、下ろせる金額は「キャッシング枠」によって個人ごとに決まっています。

  • キャッシング1回払い
  • キャッシングリボ払い
  • キャッシング分割払い

これらはキャッシングにより代金と利息分をおろして支払う方法です。手持ちのお金が無い場合、このようにキャッシングを利用して支払うこともできます。

キャッシングで使った金額は後にカード会社側が指定する方法で返済することになります。この際利息も追加で掛かってくるので注意が必要です。

クレジットカードの「締め」と「支払い日」について

クレジットカードの支払い方法を把握する上でもう1つ大事なのが「締め」と「支払い日」です。

支払日はその名の通りこれまで使った分の金額を支払う日で、その日までに支払う金額を用意して引き落とし用の口座に入金しておきましょう。

支払い日に口座残高が足りない場合、延滞扱いとなりクレジットカードの利用が停止されます。その場合、支払い方法の案内や払込票等が送られてくると思いますので、案内に沿って未払い分を支払ってください。
なお再振替がある場合は再振替が行われる日までに残額を入金すればOkです。

「締め」というのは支払い金額が確定する日で、前回の締め日の翌日から締めまでの金額が支払い金額になり、その金額を次の支払い日に払います。

月末締めの場合は簡単で、毎月の支払い金額を翌月の支払い日に払います。

いっぽうで例えば10日締めの場合だと、前月11日~今月10日までの利用分が支払い金額となります。

分割やリボなど他の支払い方法の場合でも、支払い日などは基本的に同じです。

まとめ:クレジットカードの支払い方法を理解し、上手に利用しよう!

ここでは、クレジットカードの支払い方法について知っておきたいポイントをまとめました。

極力1回払いしか使わないに越したことはありませんが、やむを得ず分割払いやリボ払い、キャッシング等を使う場合、自己管理は忘れないようにしましょう。

少々のピンチの際は手数料の要らない2回払いとボーナス払いで乗り切るのがおすすめです。

分割払いとリボ払いどちらにも言えることですが、「支払い回数を増やすほど利息が増える」のが基本です。

特にリボ払いは幾ら使っても毎月支払う額が固定であるため、ついつい無計画に使ってしまいやすい構造になっており、その結果支払いがどんどん先延ばしになり利息も膨らんでいく仕組みになっています。

リボ払いのシミュレーションシステムを提供しているカード会社もあるので、やむをえずリボ払いを使う際は事前にそういったものを利用してシミュレーションしてから使うようにしてください。

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